法話図書館 【名取芳彦のちょっといい話】ブログ

平成14年から連載された名取芳彦(なとり・ほうげん)先生のちょっといい話 ブログ版です。携帯電話からも見られます。
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第90話 お盆が2回のわけ
 みみなさんから「どうしてお盆は、7月と8月の2回あるんですか」という質問的お題をいただきました。多くの大人は何となくしかわかっていないと思えるので、いい機会だからここで一回書いておきます。
 でも、これには3つのポイントがあるので、それを最初に頭にボヤーッといれておいてください。
 【1】インドでのお盆の由来。
 【2】日本の先祖の考え方。
 【3】季節感の調節。

【1】お釈迦さまのお弟子で、神通力第一といわれた目蓮さんが、その力を使って亡くなったお母さんのことを思ってみたら、お母さんがとても苦しんでいる様子(逆さづりの苦しみのことを昔のインドの言葉で、ウランバーナといいます。それが盂蘭盆(うらぼん)の語源)……そこで、お釈迦さまに相談すると、こんな答えが返ってきました。
“目連、お母さんを救う方法があるよ。
インドはこの通り暑い国だから、お坊さんたちは毎年7月1日から15日までは、涼しい建物の中で勉強をしているだろ(これを夏安居(げあんご)といいます)。その7月15日、勉強を終えて、再び布教の旅に出かけるお坊さんたちに、ご馳走するんだ。
そうすれば、その功徳で、お母さんだけでなく、君の先祖で苦しんでいる人はみんな楽になるんだ”
 ここでのキーワードは、7月15日に、先祖のことを思った目連さんが、ご馳走したということです。では次!

【2】日本では仏教が伝えられる前から、人が亡くなるとどうなるかを、こんなふうに考えていました。
 亡くなった人の魂は、まず家のそばの草葉の陰の宿る。
その後に、時間をかけて魂は山へ戻り、山の神となる。その山の神は年に二度、正月と中元(7月15日のこと)に、山からなつかしいわが家に3日間返ってくる(まあ、これ以上長くいられても迷惑かもね)。
そこで子孫はご先祖をもてなすために、ご馳走をふるまい、踊りを踊る(これが盆踊りだ)。
 ここでのキーワードは、7月15日に帰ってきた先祖にご馳走するということ!

 ここまでをこう計算します。【1】+【2】−(お坊さんにご馳走する)=7月15日に、帰ってきた先祖にご馳走などのお持てなしをすると、先祖が喜ぶ。では最後!

【3】だから、日本ではお盆は7月15日にやってました。
日本では明治の最初までは旧暦を使っていたので、農作業も一段落したこの暑い時期にやっていました。ところが、明治になって太陽暦が採用されてからからは、7月15日というのは、季節的にお盆らしくない(約一カ月違いますから)。
そこで、旧暦ではなく、15日にこだわって1カ月遅れで8月にお盆をやっているところが多いんです。
 私的には、もしあの世へ行ったら、やはりお盆には、子孫たちが私を迎える段取りができたところへ、二泊か三泊で帰ってきたいと思っています。
(※先程の計算で引いた分については、あまり、それほど、ほとんど気にしていません。これは念のために書き添えました。)

 さて、次回はお坊さん歴20年でやっと気づいた……後ろでお経を聞いている人の「このお経いつ終わるんだろう」の心の声に、どう対応したかをお話し申し上げます。
posted by houwa-natori | 13:09 | ちょっといい話 | comments(0) | -
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